2023年5月11日【晴れ】
おはよーございまーす!
今日は久々に治療の話。
漢方の勉強をすることで新しい視点を得ることがある。
治療をするためにまず四診をするのだが、身体の所見が必ずしも全て一致するわけではない。
問診して、「あーこの人、瘀血だろうな」と感じても、実際舌を診てみると全然淡白色や瘀斑がなかったり、でもお腹をみると下腹部にしこりが多少あったり、リアルに身体を触ってみると違う所見がみえてくる。
そんな時に漢方だったらどういう処方を提供するかというと、病態を先に決めるのではなくて、必要な生薬を見つけて、それが入っている漢方処方を探す。というものだ。
なるほど。
確かに、人それぞれ身体は千差万別なので、必ずしも病態が一致するとは限らない。
鍼の治療の手順としては、本来四診をして、「証」(西洋医学で言う病名みたいなもの)を決め、それからツボを選ぶ。
しかし多くの場合は証が1つとは限らない。
人の身体は複雑なのだ。
なので、正しく病態を改善するには、身体に起こっている不調に合わせてツボを選び、そのツボに関わる証を選ぶ。
これがいいのだ。
瘀血の人は併せて血虚を持っている人も多い。水毒が関わっている人も多い。
そこから三陰交や陰稜泉などを選び、そうなると全て脾経(簡単にいうと消化器系)の不調がみえてくる。
もちろん、ツボを触診したり押圧したりして本当にここに原因があるかは確認してからだけど、ほんと身体って奥が深いよねー。
ますます治療が楽しくなってきたよ。
それでは、またーー。